イベントレポート

令和元年度第2回世界農業遺産等専門家会議

世界農業遺産等専門家会議(モニタリング)が行われました

世界農業遺産認定地域における活動状況等のモニタリングと評価を目的として、農林水産省の世界農業遺産等専門家会議が開催されました。
 
今回のモニタリングでは小水力発電所や棚田、高校での教育活動についての現地調査を行った後、協議会や宮崎大学、NPO法人高千穂アカデミーの取組について報告を行いました。
 
台風の接近に伴い、スケジュールを前倒しにしてのタイトな行程となってしまいましたが、各説明者の熱意ある説明により、本地域の取組や認定後の変化を専門家会議に伝えることができました。
 
専門家会議委員からは、
「農業遺産の価値を将来世代に繋げていく取組がしっかりと行われている」
「現地調査で見せて頂いた一つひとつの取組のレベルが高い」
「本地域は農林業、地域文化などを組み合わせた複合システム。個別の取組が世界農業遺産の中でどのような位置付けにあるのか、ストーリーとして説明出来ると良い」
「世界の途上地域の農林水産業の振興に繋がるようなGIAHSの支援、連携を目指していただきたい」
などといった、評価、助言をいただきました。
 
今回の評価結果については約2ヶ月後をめどに農水省のホームページで公表される予定です。協議会では今回の評価や助言を踏まえたアクションプランの改訂を行い、より一層の取組を推進していくこととしています。
 
<モニタリング行程>
1.日時/令和元年8月5日(月)9:30から15:40
2.行程/(1) 日之影町 大人地区
     大日止昴小水力発電所、ジビエ処理加工施設
    (2) 高千穂町 中川登地区
     栃又棚田、山腹用水路の保全維持活動、集落営農等
    (3) 高千穂町 山の学校レストラン菜膳
     昼食 地元食材の活用、伝統食の継承、6次産業化
    (4) 高千穂高校 
     世界農業遺産教育活動、高千穂高校、五ヶ瀬中等教育学校の取組
    (5) JA高千穂ゆめゆめプラザ・TAC
     取組状況報告及び講評
 

参考/世界農業遺産認定地域における活動状況等のモニタリング
世界農業遺産認定地域は、認定された伝統的農林水産業システムを次世代に継承するため、「世界農業遺産活用・保全計画(アクションプラン)*」を策定し、その実行に取り組んでいます。
このアクションプランの進捗状況については、国がモニタリングと評価を行い、国際連合食糧農業機関(FAO)へ報告することとされており、農林水産省が認定地域における活動状況等のモニタリング及びその結果に基づく評価を実施しています。

*世界農業遺産活用・保全計画(アクションプラン)
農林水産業システムや農業生物多様性、優れた景観等を次世代に継承するために、地域で取り組む活動や保全のための措置等に関する行動計画